全米農村電力協同組合 (NRECA)が、インフラコストを 30%削減

“クラウドに移行した理由は3つあります。データセンターのハードウェアを購入する必要がないこと、事業継続と災害復旧能力を向上させること、そして長期的には、アプリケーションの弾力性、回復力、拡張性を高めることです”

チャック・ボイヤ
プリンシパル・エンタープライズ・アーキテクト
NRECA

全米農村電力協同組合(NRECA)は、米国内の900を超える消費者所有の非営利電力協同組合、公共電力管轄区、公共事業管轄区を代表する非営利組織です。1942年に設立された NRECAは、全米の国土の56%以上に電力を供給し、48州で 4,200万人に重要なサービスを提供し、2,000万以上の企業、家庭、学校、農場に電力を供給している協同組合にサービスを提供しています。

全米の協同組合の統一見解として、NRECAは80年以上にわたり、従業員福利厚生制度の統括、経営者および取締役研修の実施、会員組織を代表したコミュニケーション、提言活動、広報活動を主導する極めて重要な存在となっています。

クラウドへの移行

非営利団体であるNRECAにとって、厳格な資金管理は常に優先事項です。この組織は会員にサービスを提供するために存在し、節約した金額はすべて会員組織に対してより多くの価値をもたらすために使うことができます。この理念は、テクノロジー部門を含む NRECAのあらゆる部署に浸透しています。

NRECAでクラウド戦略を担当するプリンシパル・エンタープライズ・アーキテクトのチャック・ボイヤー氏は、「私たちはコスト回避を重要視しています」と述べます。

こうしたコスト回避の意識と、組織のアプリケーションを最新のものにする必要性から、NRECAの幹部メンバーは、クラウドへの移行を検討するようになりました。2020年、NRECAはパブリッククラウドの実現可能性を検証するため、一部のアプリケーションを Amazon Web Services(AWS)に移行して、その結果を評価しました。結果に満足したNRECAの幹部メンバーは、ハイブリッドクラウドアーキテクチャを導入するための5ヵ年戦略を策定しました。

「クラウドに移行した理由は3つあります。データセンターのハードウェアを購入する必要がないこと、事業継続と災害復旧能力を向上させること、そして長期的には、アプリケーションの弾力性、回復力、拡張性を高めることです」とボイヤー氏は述べます。

2021年中に、NRECAはアプリケーションの3分の1をAWSに移行しました。移行は順調に進みましたが、テクノロジー部門のリーダーはすぐに、クラウドにかかる費用をもっと可視化する必要があることに気づきました。ボイヤー氏は、クラウド支出を管理し、コスト超過を防ぐこと、また組織内のさまざまなグループに共有コストを配賦することについて懸念があったと述べます。

NRECAの組織体制が、こうした課題の複雑さを助長していました。コストを正確に把握するために、ITリーダーは、アカウントとリソースタグの組み合わせに毎月特定のビジネスルールを適用する必要がありました。

全米農村電力協同組合(NRECA)が、インフラコストを30%削減

「データセンター出身の私たちは、非常にハードウェア中心の考え方でした」とボイヤー氏は述べます。

「しかし、クラウドに移行したことで、リソース中心になっていきました。どのリソースを使い、どれだけのコストがかかっているかを把握し、特定のアプリケーションの総所有コスト(TCO)を割り出して、RO(I 投資収益率)を計算しなければならなかったのです」

この目標を実現するために、NRECAのITリーダーは Apptioに 連 絡 を取りました。ITリー ダー は、 Cloudabilityにより、クラウド支出を全面的に配賦し、コストを最適化し、クラウド支出とビジネス価値を関連付けることができることを知っており、この製品の機能を検討することを望んでいました。パイロットプロジェクトを経て、NRECAの幹部メンバーは 2021年9月にCloudabilityの採用を決定しました。

「私たちはコストを抑えることに重点を置いていましたが、他の製品との統合オプションなど、Apptioの製品ポートフォリオのカバー範囲の広さも、この決断を促す要因でした」とボイヤー氏は述べます。

コスト意識の向上で支出を30%削減

ボイヤー氏によると、Cloudabilityの最大のメリットの1つは、クラウド環境の可視性が高まったことだといいます。「自分たちのチームに対して、自分たちがコストにどれだけの影響を与えているかを示すことができるのは、とても嬉しいことです」とボイヤー氏は述べます。

ボイヤー氏によると、従来、NRECAのIT部門は他の組織とほぼ同じように運営されていました。社内のユーザー部門がアプリケーション開発チームにやって来て、新しいアプリケーションや機能をリクエストします。アプリケーションチームは、そのユーザー部門と協力して機能を開発し、それからインフラチームに出向いて、ビジネス案件で指定された必要なハードウェアをリクエストするというものです。

「ハードウェアを購入し、配備した後、アプリケーションチームは、その運用にどれだけのコストがかかるのか、実際には理解できていなかったのです」とボイヤー氏は語ります。「しなしながら、Cloudabilityを活用することで、誰もがクラウドインフラの運用コストを把握できるだけでなく、アプリケーションをオンプレミスからクラウドに移行した場合のコスト削減効果も確認できるのです」

削減効果はアプリケーションによってさまざまです。ボイヤー氏によると、あるケースでは70%のコスト削減効果が得られ、別のケースでは90%以上の削減効果が得られたと言います。全体として、クラウドへの移行は組織に多大なコスト削減効果をもたらしました。

「クラウドへの移行はコスト回避のためです」とボイヤー氏は述べます。「クラウド化することで、データセンターのハードウェアを購入する必要がなくなりました。Cloudabilityは、開発チームに対して、アプリケーションをクラウドに移行することでコスト削減できることを実証するのに役立っています。その結果、インフラコストを全体で30%削減することができました」

アーキテクチャの重要性

Cloudabilityによりコストの可視性が高まったことで、ボイヤー氏はNRECAのアプリケーションアーキテクトとの間で重要な方針を合意することができました。

「選択するアーキテクチャはビジネスにとって重要です」とボイヤー氏は述べます。

そしてそのことは、NRECAが会員に提供する価値に直接影響します。コストを意識したアーキテクチャの決定がコスト削減につながり、節約できた金額はすべて数百万人の顧客へのサービスに再投資することができます。その結果、NRECAは会費を上げることなく、会員へのサービスを充実させることができるのです。

「Cloudabilityを活用することで、ソリューションアーキテクトに対して、彼らがエンドユーザーに機能を提供しているだけでなく、コストを削減できていることを示すことができます」とボイヤー氏は述べます。「そして、ソリューションアーキテクトがコストを削減してくれたおかげで、NRECAは会員に対してより多くのサービスを提供できるようになりました」

より多くのビジネス価値を提供

Cloudabilityは、NRECAがインフラコストを削減し、クラウド支出を管理するのに役立っています。しかし、ボイヤー氏によると、これからやるべき事は多くあるとのことです。「これまでの成果を継続し、さらに改善させていきたいと考えています」とボイヤー氏は述べます。

コスト削減効果を高める1つの方法として、予約済みインスタンスや節約プランの推奨など、Cloudabilityの最適化機能を使い、高いコミットメントカバレッジを実現し、時間単価を下げることを計画しているそうです。

もう1つの取り組みは、Cloudabilityを活用し、顧客へより多くのビジネス価値を提供することだとボイヤー氏は述べます。「自分たちが何をしているのか、なぜしているのか、コストはどれくらいか、どのようなビジネス価値をもたらしているのかを総合的な観点から理解することはとても重要です」とボイヤー氏は語ります。「以前は、アプリケーションチームにとって、この領域はそれほど重要ではありませんでした。しかし、 Cloudabilityを使えば、その価値を実証することができます。そして、このことは、社内のビジネスパートナーとの関係をより良いものにし続けることにつながっていくのです」

Apptio Cloudabilityの詳細については、apptio.com/ja/products/cloudabilityをご覧ください。

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