TBM徹底解説2023: 先進企業15社のDXを支える戦略的IT投資管理と経営術

※ 当レポートはApptio社イベント Japan TBM Summit 22の講演内容より作成されています。

戦略的IT投資がいかに重要か。日本市場において、IT投資の最適化を実現する方法論『TBM(Technology Business Management)』と、方法論の実践を支援するSaaSソリューション『Apptio(アプティオ)』の導入企業が増え続けている。既に公開されている社名を15社ほど挙げてみるが、読者の競合企業も多いことだろう。

資生堂、富士通、楽天グループ、野村證券、アフラック生命保険、三菱ケミカル、良品計画、三越伊勢丹ホールディングス、エーザイ、イオンアイビス、H2Oリテイリング、鹿島建設、横河電機、NTTデータ、ウーブン・プラネット・ホールディングスなど、Apptioの導入は業種を問わない。共通要素は、DXを加速しているという点だ。

DX推進にTBMの実践が必要なのは、なぜか? それは、TBMがあらゆるITシステムの投資対効果(ROI)を徹底的に可視化できるメソドロジーだからだ。DXの壁のひとつが、経営層・IT・財務・事業部門が共通で語る指標(数値)がなく、立場による対立関係を内包することだ。この齟齬を解消し、経営層が全社観点からITに対して正しい意思決定を下せる。TBMが日本企業の経営者やITリーダーから支持される理由だ。

欧米では、CFO(最高財務責任者)にERP、CRO(最高収益責任者)にCRMというように、CIO(最高情報責任者)にはTBMという位置づけが既に浸透している。本記事は大盛況だった「Japan TBM Summit 22」で現役のCIO達から語られた生の声を通し、戦略的IT投資とDX成功の道筋を読み解いてみる。